【交通事故】接骨院による不正請求
2018年7月6日
先日,相談に来られた交通事故の被害者の方からこんな話を聞きました。
その方は,事故後,しばらくの間接骨院に通っていました。
その接骨院は,施術をする柔道整復師の数が少なく,先客がいると施術を受けるまでに時間がかかるのですが,ある日,接骨院のスタッフから,今日も施術を受けたことにしておくので,また別の日に来てもいいですよと言われたというのです。
この意味わかりますか?
つまり,施術をしていないのに施術をしたことにして,費用を加害者側保険会社に請求するのです。そうすれば,患者さんの通院日数が増え,慰謝料が増えるので,あなたのためにやっておきますよ,というような言い方です。
しかし,接骨院の目的は,自らが診療報酬を不正に請求することにあります。また,これは,れっきとした保険金詐欺であり,そのようなことに加担すると,患者も詐欺の共犯になります。
接骨院などで,このような話をされたり,通院日数の水増しを言われたときは,絶対に断り,もう二度と,その接骨院には関わらないようにしてください。
私の経験上,交通事故の場合に,健康保険の使用を露骨に嫌がる接骨院は怪しいです。健康保険を使用すると,診療報酬が安くなるので,人情としてはわかりますが,普通は,患者から求められれば,それを拒否したりすることはありません。健康保険の使用は,患者にも過失がある場合にはメリットにこそなれ,デメリットになることは無いのですから。